”就労準備性”って何?はたらくために必要な5つのちからとは

「働きたいけれど、今の自分で就職活動を始めても大丈夫かな?」
「生活リズムにも不安があるし、もう少し準備してからのほうがいいのかな?」
就職を考え始めたとき、このような不安を感じる方もいるのではないでしょうか。
そこで知っておきたいのが、「就労準備性(しゅうろうじゅんびせい)」**という考え方です。
就労準備性とは、簡単にいうと「安定して働くための準備が、今どのくらい整っているか」を見るものです。
今回は、就労準備性とは何なのか、働くためにはどのような準備が必要なのか、わかりやすくご紹介します。
1.就労準備性とは?
就労準備性とは、安定して働き続けるために必要となる力や状態を整理する考え方です。
「仕事ができるかどうか」だけを見るものではありません。
たとえば、
- 生活リズムは安定しているか
- 体調が悪くなったときに対処できるか
- 決められた時間に通えるか
- 職場であいさつや報告・相談ができるか
- 自分の得意なこと、苦手なことを理解しているか
など、さまざまな視点から考えていきます。
就職活動というと、履歴書や面接、仕事探しなどに目が向きがちです。
しかし、就職したあとに安定して働き続けるためには、その前の「働くための土台づくり」も大切です。

2.就労準備性の5つのポイント
就労準備性は、一般的にいくつかの段階に分けて考えられます。
土台となる部分から順番に見ていきましょう。
① 健康管理
まず土台になるのが、心と体の健康を管理する力です。
たとえば、
- 自分の体調の変化に気づく
- 疲れたときに休む
- 必要に応じて通院や服薬を続ける
- 調子が悪いときに周囲へ相談する
といったことです。
「体調を崩さないこと」が目標なのではありません。
大切なのは、自分の体調の特徴を知り、不調になったときにどう対応するかを考えておくことです。
② 日常生活管理
次に大切なのが、働くための生活リズムを整えることです。
たとえば、
- 朝、ある程度決まった時間に起きる
- 睡眠時間を確保する
- 食事をとる
- 身だしなみを整える
- 決まった日に外出する
などがあります。
いきなり週5日働くことを目指す必要はありません。
まずは週に数回外出する、決まった時間に起きるなど、今の状態に合わせて少しずつ生活の土台をつくっていくことが大切です。
③ 対人スキル
仕事では、一人だけですべてを完結させることはほとんどありません。
そのため、
- あいさつをする
- わからないことを質問する
- 困ったときに相談する
- 指示を確認する
- 相手の話を聞く
といったコミュニケーションも、働くうえで大切になります。
「人と話すのが得意」である必要はありません。
必要なときに、必要なことを伝えられることがポイントです。
④ 基本的な労働習慣
基本的な労働習慣とは、職場で働くうえで必要になる基本的なルールや習慣のことです。
たとえば、
- 出勤時間を守る
- 休むときに連絡する
- 職場に合った身だしなみをする
- 決められたルールを守る
- 一定時間、仕事に取り組む
などがあります。
就労移行支援などへ定期的に通うことも、こうした「働く生活」に慣れていく練習になります。
⑤ 職業適性・自己理解
最後は、自分に合った仕事や働き方を考えることです。
たとえば、
- 得意な作業は何か
- 苦手な作業は何か
- 集中しやすい環境はどんな場所か
- どのくらいの時間なら安定して働けるか
- どのような配慮があると働きやすいか
などを整理していきます。
「やりたい仕事がわからない」という方も珍しくありません。
実際にさまざまな作業や訓練を経験しながら、「これは得意」「これは疲れやすい」と知っていくことも自己理解の一つです。
過去記事:「自分に合う仕事がわからない人へ」
3.就労準備性は全部そろっていないと働けない?
ここは、とても大切なポイントです。
5つの項目がすべて完璧になってから就職しなければならない、ということではありません。
たとえば、
「生活リズムは安定してきたけれど、人と話すと緊張してしまう」
「作業には集中できるけれど、長時間働くと疲れやすい」
「仕事はできるけれど、困ったときに相談するのが苦手」
という人もいます。
大切なのは、できないことをなくすことではありません。
自分の得意なところと苦手なところを知り、「どうすれば働きやすくなるか」を考えることです。
短時間勤務から始めたり、仕事内容を工夫したり、職場に配慮を相談したりすることで働きやすくなる場合もあります。

4.就労準備性をチェックしてみよう
「自分はどのくらい働く準備ができているんだろう?」
と思った方は、次の項目を簡単にチェックしてみてください。
- 朝起きる時間がおおむね安定している
- 決まった日に外出することができる
- 自分の体調の変化に気づくことができる
- 体調が悪いときに相談できる
- 時間を守って行動できる
- あいさつや報告・相談ができる
- わからないことを質問できる
- 一定時間、作業に取り組める
- 自分の得意・不得意を少し説明できる
- 自分に合いそうな働き方を考えたことがある
すべてにチェックがつかなくても問題ありません。
チェックがつかなかったところが、「これから準備していくポイント」になります。
一人では整理しづらい場合には、就労移行支援などの支援機関に相談しながら確認する方法もあります。
5.スマイルステップで「働く準備」から始められます
スマイルステップでは、いきなり就職活動を始めるのではなく、一人ひとりの現在の状態に合わせて、働くための準備からサポートしています。
たとえば、
- 週1回や短時間から通所を始め、生活リズムを整える
- グループワークを通して職場でのコミュニケーションを練習する
- 個別訓練や作業を通して、自分の得意・不得意を知る
- 振り返りを行い、自分の変化や成長を確認する
- キャリアコンサルタントや支援員との面談で、自分に合った働き方を考える
- 就職活動や職場探しについて一緒に整理する
など、その方に必要な支援を組み合わせていきます。
「まだ毎日通える自信がない」
「働きたい気持ちはあるけれど、何から始めればいいかわからない」
という段階からでも大丈夫です。
今の自分の状態を知るところから、少しずつ“働く準備”を進めていくことができます。
まとめ|就労準備性を知ることは、自分に合った働き方を知る第一歩
就労準備性とは、単に「仕事ができる・できない」を判断するものではありません。
健康管理や生活リズム、コミュニケーション、働くための習慣、そして自分に合った仕事や働き方などを整理し、安定して働くために必要な準備を確認する考え方です。
そして、すべてが完璧になるまで就職できないわけでもありません。
「今できていることは何か」
「少し不安があるところはどこか」
「どのような環境なら働きやすそうか」
を一つずつ整理していくことが大切です。
スマイルステップでは、就職活動だけではなく、生活リズムづくりや自己理解など「働く準備」の段階からサポートしています。
「今の状態で就職を目指せるのかな?」
「まず何から始めればいいかわからない」
という方も、お気軽にご相談ください。

(2026年8月12日)
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